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科学者たちは、患者の接触者、家族の構成員、介護人を含めて、感染の危険性のある数百人をスクリーニングしたが、人から人へ広がったという証拠を見つけることはできなかった。
その土地の野生動物のなかに自然宿主を探した結果、最終的にシカシロアシマウス(北アメリカでふつうに見られる識曲無の一種)が同定された。
ニューメキシコ、アリゾナ、コロラドの三州にいるこれらのマウスの約二0パーセントがこのウイルスを保有しているが、この発見だけでは一九九三年の発生を説明できない。
なぜなら、人間とシカシロアシマウスは何世紀にもわたって合衆国南西部で幸せに共存してきたからである。
この新型ハンタウイルスを見つけて以来、科学者たちは、以前に合衆国南西部において原因不明のインフルエンザ様疾患で死亡した人たちから採取されて貯蔵されていたサンプルの約一五パーセントにこれと同じウイルスを同定した。
したがって、このウイルスは、条件が好都合になったときに種の垣根を跳び越えて人間に感染したに違いない。
若いネズミと老年の感染したネズミが絶えず接触する巣のなかでは、ハンタウイルスは世代から世代へと容易にうつされる。
彼らは病気にはならないが、いったん感染すると、長期にわたって唾液や糞や尿のなかにウイルスを排出することになる。
一九九二~三年の冬は例外的に暖かかったため、いつもより多くの年老いたネズミが生き延びた。
そしてつぎの春はとくに湿気が高かったため、シカシロアシマウスの大好物である野生のマツの実が豊富にできた。
その結果、シカシロアシマウスは個体群の爆発を起こしてこれまでよりも広い範囲に広がり、田舎に住む人間との接触を増やした.人間は、感染物質、感染したマウスの尿や糞で汚染された塵を吸い込むことによってハンタウイルスに感染する。
このときの発生で感染した人の大部分は、ネズミに荒らされた小屋や納屋などの屋外施設で生活したか、もしくは働いていた人たちであった。
類縁のハンタウイルスに引き起こされ、その土地の蓄歯類によって媒介された同様の出血熱の発生は、スカンディナビアやロシアで定期的に見られている。
これらは合衆国の症例で見られた急性肺症状を欠くため症状は比較的軽い。
しかし病気の発生数は、醤歯類の個体群密度の増減と同じように増減し、自然の気候変動と相関している。
その他の発生は、その土地の環境撹乱による直接の結果である。
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